お金の借入や返済に暗いイメージを持っていませんか

世間一般的なイメージとして、借金というとどこか暗くネガティブなイメージを持ってしまう人も多いのではないでしょうか?
借金返済をしているところを見られたくない、借金のあることを周りには隠しておきたいと思っている人も多いようです。 確かに借入の中には問題のある借金もあります。 しかし一方で良い借金といっては何ですが、決して問題のないタイプの借入もあることは理解しておくべきです。 ちなみに良い借金は、大きく2つのタイプに分類できます。
良い借金には2種類ある
1つ目のタイプは、その借り入れをすることで自分の収入や収益をアップする種類の借金です。 事業者のやり方を見てもらえればわかるはずです。 事業者は事業を行うにあたって、金融機関などから融資を受けます。 そして、その融資された資金を元手にして事業展開をし、利益を出すというスタイルをとっています。
資金は事業者にとって血液といわれます。 融資が受けられなくなると、資金がショートしてしまってこれ以上事業を続けられなくなることもあります。 黒字倒産といって、利益が出ているにもかかわらず資金繰りがうまくいかなくて会社がつぶれることもあるのです。 では個人レベルでこのような収入をアップさせる良い借金の事例はあるでしょうか?
最近では銀行口座にお金を入れているだけでも、利息で資産は増えません。 そこで投資をして資産運用している人も多いです。 この投資をするために借金をするという方法があります。 ただし、投資の場合注意しないといけないのは、絶対に儲かる話はないという点です。 利益を出すだけでなく、損失を計上してしまう危険性もあります。 もし損失を出してしまった場合、その借金をどう返すのかということも慎重に判断しないといけません。
良い借金の2つ目のタイプは、緊急事態の発生した時の借金です。 人生の中で、やけに今月はお金が出ていくということはありませんか? たとえば冠婚葬祭が立て続けに発生して、祝儀や香典を出す機会が多いこともあるでしょう。 その他には家電製品がたまたま似たようなタイミングで複数壊れてしまって、買い替えをしたというときも出費がかさみます。
そうなると給料日前にお金が足りなくなってピンチに陥ることもあるはずです。 そのような場合に、緊急避難的に借金をするという方法があります。 緊急避難で借金をする場合重要なのは、あくまでも一度きりのイレギュラーな借金であるという点です。 そして返済のめどが近々給料が入ってくるなどの、確実なあてのあることも必須の条件といえます。
気軽に借りられることの怖さ
あれは何年前のことだったか。 きっかけは友人の結婚式。 新社会人として、就職したばかりの私には、結婚式に見合った礼服もなければ、礼服やご祝儀を用意するだけの貯蓄もなかった。
結婚式を断ろうか悩んでいたとき、ふとテレビコマーシャルで流れていた消費者金融が目に入った。 こういう方法があるのかと、その時はホッとしたような祝い事で消費者金融に手を出すのかと複雑な気持ちだった。 しかし、背に腹は代えられない。 仕事の休日に、少し離れた街にある消費者金融の無人契約機に人目を気にしながら入った。 悪いこともしていないのに、動機が激しく、汗をかいた。
緊張しながら手続きを進めると、たった30分で10万円が借りられた。 実際に手の中にある10万円が、嘘のように感じられた。 グレーゾーン金利が当たり前のように存在していた時代。 ここから私の借金生活が始まったのである。
一ヶ月に一度、決まった額を返す方法は、スライドリボ方式という、クレジットカードの返済方法と相違ない。 10万円をきちんと返すと、借りられる額が30万円に増えていた。 まるで、魔法のATMだ。 返済が苦しい月は、返してすぐに借りた。 そうしていつしか、友人の結婚式に借りたはずの10万円が、生活費や交際費にあてた50万円もの借金に膨れ上がっていた。
限度額一杯に借りてしまった後は、毎月返済をしても、借りられる額が増えなかった。 そして、利用明細をみて、初めて現実を受け止める。 元金に充当していたのは、1万5千円の返済のうち、たった5千円だった。 返しても返しても、元金は減らず毎月微々たるお金を返していた。 生活が楽になることも、借金が少なくなることもなく精神的な苦痛は凄まじいものだった。
鬱々とした日々を過ごしていたある時、ボーナスの支給があった。 ボーナスを全額返済にあてよう。 それにしてもいつになったら、返し終わるのか。 利息はこんなに高いのか。 色々な疑問がよぎり、インターネットで検索すると、グレーゾーン金利は違法の可能性があると知った。
すぐに司法書士に連絡をし、調べてもらうと金利の引き下げは可能だと言われた。 そこで私は、すぐに着手してくださいとお願いし、相手方と話し合った。 この事が債務整理であること。 しばらくはブラックリストにのるため、借り入れもクレジットカードも作れないこと。 そのような注意を受けたが、そんなことはどうでも良かった。 金利が下がることで、返済のめどが立ち、返済のめどが立つと、気分が安定した。
少ない給料ではあったが、やりくりしながら50万円を返済し、カードにハサミを入れた。 完済までに2年を要し、その間、欲しいものをひたすら我慢した。 自身の経験から学んだことは、簡単に引き出せるキャッシングローンは本当に危険だということ。 しっかりと自分の身の丈にあった生活をするということだ。 クレジットカードも持たないと決めてもう何年もたつが、何も困ったことはなかった。